セクハラなどのハラスメント 小学校で顕著に増加、千葉県

セクハラなどのハラスメント 小学校で顕著に増加、千葉県
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 千葉県教育委員会は5月17日、児童生徒に対して行った2022年度のセクシュアルハラスメント(セクハラ)に関する実態調査の結果を公表した。セクハラと感じ不快であったと回答した児童生徒は424人で、前年度と比べ43人増加した。セクハラ以外のハラスメントを受け不快であったと回答した児童生徒は1082人で、前年度より350人増加していた。校種別では、特に小学校での増加が目立った。

 調査は、昨年12月1日から今年1月31日にかけて、千葉市を除く県内全ての公立小、中、高校、特別支援学校の児童生徒を対象に「学校生活アンケート」として実施。昨年4月1日からアンケートに回答した時点までで、セクハラやそれ以外のハラスメントを受けたことがあるかを聞いた。

セクハラやセクハラ以外のハラスメントを受け、不快であったと回答した児童生徒の数
セクハラやセクハラ以外のハラスメントを受け、不快であったと回答した児童生徒の数

 セクハラと感じ不快であったと回答した児童生徒は▽小学校 78人(前年度比22人増)▽中学校 164人(同28人増)▽高校 172人(同2人減)▽特別支援学校 10人(同5人減)――で、小中学校で増加した。具体的な内容を複数回答で尋ねると「容姿等の身体的特徴を話題にされ、不快であった」「性的な話・冗談等を言われ、不快であった」「不必要に身体に触られ、不快であった」「『男のくせに』『女のくせに』等と言われ、不快であった」などがあった。

 セクハラ以外のハラスメントを受け不快であると感じたと回答した児童生徒は▽小学校 800人(同337人増)▽中学校 107人(同36人増)▽高校 165人(同18人減)▽特別支援学校 10人(同5人減)――だった。これらの回答の多くは「性格や能力を否定されるようなものの言い方をされた」や「先生が大声で怒鳴ったり、乱暴な言葉を発したりする」など、教員の言動に関するものだった。

 小学校で増加した要因として、県教委の担当者は「まだ分析途中だが、一つの要素として、小学校では今回初めて、調査の際に配布する資料の中にプライベートゾーンに関する説明を加えた。このことが影響しているかもしれない」と話している。

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