22年度文科白書を公表 特集に「教師の養成・採用・研修」

22年度文科白書を公表 特集に「教師の養成・採用・研修」
今回の文科白書について説明する永岡文科相
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 文科省は7月18日、2022年度の文部科学白書を公表した。例年、文科行政の重要トピックを扱う「特集」では、今回「『令和の日本型学校教育』を担う教師の養成・採用・研修等の在り方」「未来をけん引する人材の育成」を取り上げたほか、初等中等教育に関連した施策として、働き方改革の推進やいじめ・不登校などへの対応などをまとめた。

 特集では、22年12月に中教審が取りまとめた答申を踏まえ、今後の改革の方向性として示された▽「新たな教師の学びの姿」(個別最適な学び、協働的な学びの充実を通じた、「主体的・対話的で深い学び」)を実現すること▽養成段階を含めた教職生活を通じた学びにおいて、「理論と実践の往還」を実現すること▽学校管理職のリーダーシップの下、心理的安全性を確保し、教職員の多様性を配慮したマネジメントを実現すること▽産休・育休取得者の増加、定年延長など、教師のライフサイクルの変化を前向きに捉え、採用や配置などを工夫すること――などを紹介した。

 白書では他にも、初等中等教育に関連して▽学習指導要領が目指す教育の実現▽学校における働き方改革の推進▽高校改革の推進▽いじめ・不登校などの生徒指導上の諸課題への対応▽きめ細かで質の高い教育に対応するための教職員の指導体制の整備▽障害のある子供一人一人のニーズに応じた特別支援教育の充実▽経済的支援の充実――などの施策を紹介。コラムでは、海外の日本人学校で学び、現在はグローバルに活躍している人の声を取り上げた。

 永岡桂子文科相は18日の閣議後会見で今回の白書を読んだ感想を問われ、「今回、特集で取り上げた教師の在り方や成長分野をけん引する人材の育成をはじめ、文科省が継続的に取り組まなければならない諸課題について、引き続きしっかりと取り組んでいかなければならないとの思いを相当大きく感じた」と述べた。

 白書は文科省のウェブサイトで読める。

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