子どもたちが考える理想の学校 国会議員にプレゼン

子どもたちが考える理想の学校 国会議員にプレゼン
グループごとに学校の課題について意見を出し合う子どもたち
【協賛企画】
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 子どもたちに政治を身近に感じてもらおうと7月24日、東京都千代田区の衆議院第一議員会館などで、理想の学校をテーマに子どもたちが国会議員にプレゼンテーションする「こども国会」(CHEERS主催)が開かれた。子どもたちはグループに分かれて、今の学校にあったらいいもの、好きではないことなどをディスカッションしながら、自分たちが思い描く理想の学校像を提案した。

 昨年から始まり、3回目を迎えたこども国会のテーマは「教育審議会」。全国から集まった小学3年生から中学2年生までの100人を超える子どもたちは国会議事堂を見学した後、グループごとに付箋とワークシートを使って、学校は何のためにあるのかや、学校で好きではないもの・こと、学校にあったらうれしいもの・ことなどの意見を出し合い、「誰一人取り残さない」を大前提にした自分たちが考える理想の学校の価値や特徴をまとめた。

 提案の中には、「いろんなレストランが昼食を提供して、選択できるようにする」「宿題がRPGゲームのようになっていて楽しく取り組める」「休み時間がとても長い」など、子どもらしい自由な発想のものから、「いじめや差別がない学校」「きれいな学校」「子どもの話を聞いてくれる」「無理をしなくていい学校」など、今の学校に対して子どもながらに感じている問題意識が垣間見えるものもあった。

 最後のプレゼンテーションでは、与野党の国会議員も参加して、子どもたちの提案に対してさまざまな感想や質問が出された。

子どもたちのプレゼンテーションに耳を傾ける国会議員ら
子どもたちのプレゼンテーションに耳を傾ける国会議員ら

 長島昭久自民党衆院議員は「楽しい学校はどんな学校だろうと思いながら聞いていたが、共通していたのは、みんなが選べる学校だと思った。給食も選べる、授業も何をするか選べる、休み時間も選べる、勉強する場所も選べる。そういう皆さんが選択できる学校教育をもっと全国的に広げていけるように頑張りたい」と感想を述べた。

 また、笠浩史立憲民主党衆院議員は「数学を授業で教えない公立の中学校もある。みんなで考えながら勉強して、先生はみんなが質問したりサポートを求めたりしてきたときだけ入っている。試験も廃止している公立学校もある。そういう中で学校がどんどん楽しくなって、学力が上がっている例も全国で広がっている。ぜひみんなも、もっとこうしてほしいということをこれからどんどん話し合って」と子どもたちに呼び掛けた。

 参加した小学4年生の男子児童は「学年も違ういろいろな子と、学校についての考えを知ることができて良かった。学校にあったらいいなと思うアイデアをみんなで話し合えたのは楽しかった。宿題をなくしてほしいという意見があって、僕らはもっと宿題が楽しいものならばいいのではないかと提案した。ぜひ国が考えてくれたらうれしい。プレゼンテーションは緊張したけれど、やってよかった。聞いてもらえた気がする」と振り返っていた。

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