AIは校歌をつくれるのか?――。iU情報経営イノベーション専門職大学は8月21日、理化学研究所革新知能統合研究センター(理研AIP)との共同研究「超校歌~AIがつくるみんなの校歌~」の一環で、実際に2026年度に開校する予定の義務教育学校、三重県桑名市立多度学園の校歌をAIで作詞作曲すると発表した。共同研究に興味を持った桑名市側からオファーがあり、新設校にふさわしい校歌をAIでつくれないかということで、生成AIを活用した校歌の作成が実現することになったという。
22年3月にスタートしたこの共同研究はAI技術を用いて、価値観が多様化する時代に合った進化する校歌をテーマに、技術的、制度的な課題を総合的に検討するもので、理研AIPで全国の校歌をAIに学習させ、AIが楽曲と歌詞を生成するプログラムを構築し、全国の学校が自分たちの校歌を再評価・編曲する機会を提供。AIが生み出したコンテンツの著作権の在り方も考える。
現在開発中のプログラムでは、歌詞についてユーザーがキーワードなどを入力すると、AIがベースとなる歌詞を生成。ユーザーが生成された歌詞の一部を編集し、それを考慮してAIが再度歌詞を生成することを繰り返していきながら、最終的な歌詞を完成させていくという。また、楽曲もメロディーを変更したいときに曲としての構造を崩さないような書き換え候補を提示することで、誰でもメロディーの編集ができるようにすることを目指している。