兵庫県立大学などの入学金・授業料を無償化 県内在住者対象

兵庫県立大学などの入学金・授業料を無償化 県内在住者対象
iStock.com/seaonweb
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 高等教育の費用負担軽減に向けて、兵庫県は8月21日、県が設置している兵庫県立大学と芸術文化観光専門職大学について、県内在住者の入学金や授業料を学部、大学院共に所得にかかわらず無償化する計画を発表した。2024年度に在学生の高学年から段階的に始め、26年度には完全実施する。

 大学の高額な学費や多額の奨学金の返済が、卒業後の結婚や出産、子育てといった人生設計にも影響を与えているとして、若年層の支援策として打ち出した。入学金や授業料が無償化になるのは、入学日の3年以上前から本人や生計維持者が兵庫県に在住していることが条件。県外からの入学生についても、入学金を現行の42万3000円から国立大学並みの28万2000円に引き下げる。

 在学生と新入生の支援の差を考慮し、24年度にはまず大学4年生と博士前期課程2年生、博士後期課程3年生の授業料を無償化。25年度に対象を拡大した上で、26年度までに入学金も含めた完全無償化を実現する。同県では、完全無償化が実現すると、新たに約22億4000万円の費用負担が見込まれると試算している。

 都道府県が設置する公立大学の完全無償化を巡っては、大阪府も26年度までに大阪公立大学の授業料について大阪府民を対象に無償化する方針を決めているが、大学院の博士後期課程まで含めた事例は、兵庫県が初めてとみられる。

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