都立高入試の男女別定員廃止 委員「短期間での達成を歓迎」

都立高入試の男女別定員廃止 委員「短期間での達成を歓迎」
14日に行われた都教委の第14回定例会
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 東京都教委は9月14日、第14回定例会を開き、都立高校入試の男女別定員廃止について報告を受けた。2022年春の入試以降、各定員の一部を男女合同で選抜する緩和措置を行っており、「24年以降、早期に男女合同定員に移行する」としていたことを踏まえ、教育委員からは「短期間で、時代に即した形に達成できた」と歓迎する声が上がった。

 これまでは男女別定員があるために、男女で合格最低点が異なり、特に女子に不利になるケースが多く生じていた。都教委は今月11日の公私連絡協議会で、男女別定員の廃止について私立高校側と合意。24年春の一般・推薦入試から、男女別定員の残る全日制普通科108校で、男女合同定員に移行することを決めた。

 14日の定例会では、新井紀子委員(国立情報学研究所教授)が「当初から委員が願っていたことでもあるので、こうなったことを歓迎する」と評価。私立の女子高の受け皿が多いなど「東京都特有の事情があり、廃止までもってこられるかが当初は懸念されたが、それを短期間で時代に即した形に、ジェンダーによる不平等がないよう達成できた」と述べた。

 同時に「女子生徒が本当に行きたい学校を積極的に選ぶと、(都立高の)男女比がじわじわと変わっていくだろうが、少子化の中では、新たに私立の男子校を設立することは難しい。男女合同選抜に移行して終わりではなく、全ての希望する生徒が高校に進学する機会を得られるよう、都立高校と私立高校が緊密に連絡を取ってほしい」と要望した。

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