文科省は9月27日、公立小中学校などの洋式トイレの整備状況を取りまとめた調査結果を公表した。全国の公立小中学校にあるトイレのうち68.3%が洋式トイレで、2020年の前回調査と比べ11.3ポイント増加した。一方、和式トイレは31.7%だった。また教育委員会に対して学校のトイレ整備に関する方針を尋ねたところ、およそ9割が洋式トイレを優先的に整備する方針を示した。
調査は公立の小中学校や特別支援学校、幼稚園などを対象に、9月1日時点の児童生徒が日常的に使用するトイレの状況についてまとめた。
洋式トイレの整備状況を学校種別に見ると、▽小中学校(義務教育学校、中等教育学校の前期課程含む) 68.3%(前回調査比11.3ポイント増)▽特別支援学校 88.4%(同9.0ポイント増)▽幼稚園 82.0%(同6.2ポイント増)――と全てで上昇した。
合わせて教育委員会に対して、これから学校を新設や改築する場合のトイレの整備方針についても尋ねた。和式トイレよりも洋式トイレを多く設置する方針だったのは、小中学校で92.0%、特別支援学校で95.5%、幼稚園で94.3%に上った。このうち校内のトイレの9割以上を洋式にする方針を示したのは、小中学校で60.4%、特別支援学校で82.7%、幼稚園で73.8%だった。
国では和式トイレから洋式トイレに交換する工事費用などについて一部を補助するなど、自治体に対して学校施設のトイレ環境の整備を進めるよう促している。