子どもたちはデジタルでさまざまな作品をつくりたいと思っているが、必要な機械や道具がなかったり、教えてくれる人がいなかったりして困っている――。11月1日に公表された東京都「こども都庁モニター」の第2回アンケートの結果から、そうした子どもたちの状況が浮かび上がってきた。また9割以上の子どもが、学校が行う体験活動をもっと増やしてほしいと考えていることも分かった。
「こども都庁モニター」は今年度から始まったもので、今回のアンケートは7月31日~8月9日に、小学生から高校生までの子どもと未就学児の保護者で構成されるモニター1200人のうち、1134人がインターネットで回答した。
体験したいデジタル活動について複数回答で尋ねたところ、「3Dプリンタを使ったものづくり」(67.6%)や「プログラミングを使ったゲームつくり」(66.8%)などが多く挙がり、同じく複数回答でデジタル活動をすることによるうれしさや楽しさを聞くと、「作品をつくり上げることができる」が72.0%で最も多くなるなど、デジタルで何かをつくることに前向きな回答が得られた。
一方でデジタル活動をする際に困っていることを複数回答で尋ねると、「必要な機械や道具を持っていない」(64.1%)や「やりたいことがあっても何から始めていいか分からない」(63.3%)、「教えてくれる人がいない」(61.8%)なども多かった。
アンケートでは小学生から高校生に学校が行う体験活動についても聞いた。学校が行う体験活動の良さを複数回答で挙げてもらうと、「ふだんの生活ではできない体験をすることができる」(71.7%)や「友達と仲良くなれる」(66.5%)、「学年や学級等、多くの友達と一緒に活動することができる」(65.0%)などが多かった。「学校が行う体験活動をもっと増やしてほしいか」という質問に「そう思う」と答えたのは77.1%、「どちらかといえば、そう思う」と答えたのは18.3%だった。
自由記述では、体験活動を増やしてほしいと思っている子どもからは「スポーツ」「自然」「芸術・伝統文化」などを増やしてほしいという声が、増やしてほしいとは思わない子どもの中からは「スポーツ」「自然」「科学・先端技術」「校外学習」などに関する体験活動であれば参加したいという声があった。