東京都立秋留台高校(中村勝徳校長、生徒634人)に12月15日、お笑いタレントの宮川大輔さんが英語を使う楽しさを生徒に伝える「アンバサダー」として訪問し、ワークショップを行った。生徒たちに課せられたミッションは、英語で「マイ推し」(自分が好きな人やもの)を伝えること。英語への苦手意識がある生徒もいる中、宮川さんらの励ましを受けながら、互いに自分の「推し」について英語で語り合った。
同校は都立高の中でも、小中学校で十分能力を発揮できなかった生徒のやる気を育てるとともに、基礎学力の定着を目指す「エンカレッジスクール」6校のうちの1校。15日のワークショップには1年生191人が出席した。アンバサダーの宮川さん、ファシリテーターのこがけんさんが登場すると、会場の体育館は歓声に包まれた。
今回のミッションは、自分が熱中している「推し」を英語で紹介すること。生徒は8人程度のグループに分かれ、各グループに外国人の英語サポーターが付いて支援した。宮川さんらは「単語だけでもいい、大事なのはパッションだ。コミュニケーションを楽しんでいこう」と励まし、生徒たちのグループを回って会話に耳を傾けた。
生徒たちは自分の「推し」についてペアで話し合った後、希望する生徒が前方の壇上に上がり、宮川さんらと自分の「推し」を紹介。「推しはこの学校の先生。とても親切で、生徒思いだ」「キックボクシングが好き。将来はチャンピオンになりたい」「推しは宮川さん。突っ込みが面白い」。生徒たちは知っている単語や表現を駆使して、思いを伝えた。
都教委の担当者は今回のワークショップについて、「著名人から『英語で話すことは難しくない』『伝えてみようという気持ちが大事だ』と伝えてもらい、英語に親しみを持ち、学んでいくきっかけにしてほしい」と説明した。参加した生徒の一人は「自分が知っている単語を積極的に使ってみた。困っている外国人がいたらしっかり伝えられるよう、英語を勉強してみようかなと思った」と笑顔を見せた。