フリースクールに通う子どもに都が助成 不登校支援を拡充

フリースクールに通う子どもに都が助成 不登校支援を拡充
iStock.com/Gatot Adriansyah
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 不登校支援を拡充させる目的で、東京都は来年度から、フリースクールに通う小中学生のいる家庭に月2万円を上限に助成を始める。1月26日に公表した来年度予算案に新規事業として打ち出した。中学校に不登校の生徒が過ごす校内分教室を設置するなど、さまざまな不登校支援策を展開する。

 学校生活になじめずに生きづらさを抱えている子どもの学びや居場所の選択肢を多様化するため、フリースクールに通う不登校状態の小中学生に対し、1人当たり月2万円を上限に利用料を助成する。東京都教育委員会では昨年度と今年度にフリースクールに通う不登校児童生徒の調査研究を実施しており、その調査研究協力費と同じ水準になるようにした。フリースクールなどに通っている都内の小中学生が約1400人いることや、不登校児童生徒が増加していることから、1500人分の予算を確保した。

 さらに、都内でフリースクールを運営する団体に対し、フリースクールでの体験活動や施設の安全対策などの費用を補助。フリースクール、大学などと連携して、学校外の多様な学びを通じて子どもの興味関心を引き出し、知的好奇心を高める教育手法についての調査研究も実施する。これらの事業予算として12億円を新たに計上した。

 不登校のさまざまなニーズに対応するため、学校の取り組みにも力を入れる。

 都内の中学校10校に、チャレンジクラスと呼ばれる校内分教室を設置し、指導を行う教員の配置や学習環境の整備に関する経費を支援することに5000万円を新規に盛り込んだ。

 また、校内の別室であれば登校できる小中学生に対して、指導や相談対応を行う支援員の配置費用の補助や、仮想空間を活用した学びの場である「バーチャル・ラーニング・プラットフォーム」などの予算も前年度より増やすなどして、不登校支援の施策を手厚くする。

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