埼玉県の大野元裕知事は2月13日、定例記者会見を開き、2024年度当初予算案について報告し、こどもの居場所の確保・充実に向け、24年度からメタバース空間にこども・若者の居場所「バーチャルユースセンター(仮称)」を新規設置すると発表した。大野知事は「全国に先駆けてメタバース空間にこどもや若者が安心して参加できる場をつくる」と強調した。
「バーチャルユースセンター(仮称)」は、スマートフォンやパソコンからアクセスできる。対象者は小学生ぐらいから大学生ぐらいを想定。メタバース上ではニックネームなどの匿名で参加でき、参加者同士の交流や体験の場として構築される。また、悩みを相談することも可能で、カウンセラーなどの専門スタッフが対応し、必要であれば専門の支援機関などにつないでいく。
今年10月ごろから試験的な運用をスタートする予定で、同県青少年課の担当者は「こどもや若者の居場所の数が多い方が、自己肯定感や将来の希望につながるというデータも出ている。バーチャルユースセンターが第三の居場所になってくれたら」と期待を込めた。
その他にも同県ではこどもの居場所の確保・充実に向け、放課後児童クラブの待機児童対策の推進や、地域のこどもの居場所支援団体の育成などを通してこどもの居場所を支える体制づくりを進めていくとし、約6900万円の予算を計上している。