来年11月に聴覚障害者の国際スポーツ大会「デフリンピック」が日本で初めて東京都で開催されるのに合わせ、東京都は2月13日、子どもたちにデフリンピックへの関心を持ってもらおうと、振り付けの一部に手話の単語を取り入れたダンス楽曲「しゅわしゅわ☆デフリンピック!」を公開した。東京都では、他にも子ども向けのデフリンピックの学習コンテンツを用意し、学校などでの活用に力を入れる。
未就学児から小学校低学年の子どもを対象にした「しゅわしゅわ☆デフリンピック!」では、振り付けの中に「ありがとう」「こんにちは」「うれしい」などの日常的に使われる手話単語や、「がんばれ」「はくしゅ」「おめでとう」など、デフリンピックでの応援に使える手話単語をモチーフにした動きがいくつも入っており、楽しく踊りながら手話に触れるきっかけをつくることができる。手話は東京都聴覚障害者連盟が監修した。
動画では左上に4色に分けられた丸いマークで4拍子を視覚的に捉えることもでき、聴覚障害がある子どもも拍を捉えられるように配慮されている。また、「こんにちは」の手話の動きが入るシーンなどでは、デフリンピックで活躍する日本の選手も登場。ダンスの振り付けとは異なる「こんにちは」の手話で踊り手の子どもたちに応じることで、実際の手話によるコミュニケーションを疑似体験し、同じ言葉でもさまざまな手話の表現があることに気付くといった仕掛けもある。
動画は東京大会についての特設サイト「TOKYO FORWARD 2025」で公開されており、都では同サイトでデフリンピックを漫画やクイズで学べるコンテンツを用意しているほか、2月下旬をめどにアニメーションを用いて学習できるページも開設する予定。