全教室に「ネットランチャー」、不審者対策を強化 埼玉県戸田市

全教室に「ネットランチャー」、不審者対策を強化 埼玉県戸田市
遠くから相手の動きを止められる「ネットランチャー」=提供:日本工機
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 学校の防犯対策を強化するため、埼玉県戸田市は2月15日、全ての市立小中学校の教室に、網を発射して侵入者の動きを封じる「ネットランチャー」を配備すると発表した。同市では昨年3月に市立美笹中学校に当時17歳の高校生が刃物を持って侵入し、男性教員が切り付けられる事件が起きた。市教委では、安全フェンスの設置や来校者用玄関のオートロック化も併せて実施するが、数メートル離れた所から使える「ネットランチャー」を大量に配備することで、校内に不審者が侵入した場合に、より安全に拘束できるとみている。

 事件を受けて戸田市では、市立小中学校の防犯対策の強化に着手するため、来年度予算案に約2億3000万円を計上。対策済みの美笹中に加え、残る全ての市立小中学校17校についても、敷地外周部への安全フェンスの設置や来校者用玄関のオートロック化を行う。その上で、万が一の不審者の侵入に備え、全市立小中学校に「ネットランチャー」を計720台増備する計画だ。

 すでに市立小中学校には2009年度から各校に2台ずつ日本工機製の「ネットランチャー」が配備されており、教職員も訓練などで使用している。「ネットランチャー」は数メートル離れた場所から発射することができ、より安全性が高いとされる。この「ネットランチャー」を各学級や特別教室などに設置することで、侵入者に対して複数で対応できるようにする。

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