小中学生の給食費無償化、青森県が10月から 全県実施は全国初

小中学生の給食費無償化、青森県が10月から 全県実施は全国初
iStock.com/Milatas
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 子育て世代の負担軽減に向けて、青森県は2月20日、県内の小中学生の学校給食費を10月から無償化する方針を決めた。来年度予算案に約20億円を盛り込み、給食費無償化を最優先とした市町村への交付金を創設する。学校給食費の無償化は独自に始める市町村が増えているが、都道府県全体で取り組むのは全国で初めてとなる。

 創設される「学校給食費無償化等子育て支援市町村交付金」は、子育て費用の無償化に向け、小学1年生から中学3年生までの学校給食費の無償化を最優先とする市町村に対して交付するもので、1食あたり小学校で280円、中学校で310円を上限に県内各市町村に交付する。

 すでに小中学校の給食費を無償化している市町村については、8割の金額を交付し、学校給食以外の子育て費用の無償化に向けた取り組みに充てられるようにする。使い道は各市町村に委ねられているが、県では子どもの医療費、0~2歳児の保育料、幼稚園や保育所などの給食費の無償化に活用することを推奨している。

 県内の国立・私立学校や特別支援学校などの県立学校の給食費も無償化の対象とし、市町村への交付金と合わせて約19億5000万円を10月からの半年分として確保した。青森県では来年度以降もこの取り組みを継続する方針で、その場合、年間で約39億1000万円が必要と試算している。

 来年度予算案について記者会見を行った宮下宗一郎知事は「(県内の市町村を)給食費の無償化で合わせるのは意味がある。今回の無償化は給食費だけにとどまらない。給食費を現状も無償化しているところもメリットがないわけではなく、給食費の無償化分の交付金が行く。そうすると各自治体は今まで無償化できていなかった部分を無償化することになる。従って、段階的・連鎖的に青森県内の各自治体で子育て費用の無償化が進む交付金の内容になっている」と説明した。

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