休日の部活動の地域移行 中学生の認知度は3割程度

休日の部活動の地域移行 中学生の認知度は3割程度
iStock.com/AndreyPopov
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 休日に部活動が地域移行されることを知っている中学生は3割にとどまることがこのほど、学校スポーツの課題解決に特化した情報プラットフォーム「イマチャレ」が全国18自治体に行ったアンケートの結果で明らかになった。同じ地域で別の学校の生徒とスポーツ・文化活動を一緒にやることに前向きな中学生が7割程度いた一方、休日の部活動が地域移行されたら、指導者として活動したいと思っている教職員は4人に1人程度であることも浮き彫りとなった。

 アンケートは昨年7~10月に、宮崎市や兵庫県姫路市など、全国18自治体で実施。中学生2万3088人、教員1261人、保護者7589人が回答した。

 スポーツ庁・文化庁が休日の部活動の地域移行を推進していることについて、「よく知っている」と答えた生徒は11.4%、「やや知っている」と答えたのは16.8%だった。同じ地域で、別の学校の生徒とスポーツ・文化活動を一緒に活動したいと思うか聞いたところ、「ぜひ、やってみたいと思う」と答えたのは、部活動に入っている生徒で36.4%、部活動に入っていない生徒で37.2%だった。「どちらかといえば、やってみたいと思う」と答えた割合は、部活動に入っている生徒は34.1%、部活動に入っていない生徒は35.0%で、いずれも7割以上の生徒が前向きな回答を寄せていた。

「同じ地域で、別の学校の生徒と文化・スポーツ活動を一緒に活動したいと思いますか」の回答状況
「同じ地域で、別の学校の生徒と文化・スポーツ活動を一緒に活動したいと思いますか」の回答状況

 教員へのアンケートで、今後、休日の部活動が地域移行された場合に地域指導者として活動を行いたいかと聞いたところ、「活動したい」は7.9%、「どちらかといえば、活動したい」は15.8%、「どちらかといえば、活動したくない」は24.5%、「活動したくない」は51.8%だった。地域指導者として「活動したくない」「どちらかと言えば、活動したくない」と答えた教員にその理由を複数回答で尋ねると、最も多かったのは「家族やプライベートの時間を大切にしたいから」で78.4%、次いで「本来、教職員の業務ではないと思うから」が35.5%、「授業の準備をしたいから」が34.8%と続いた。

 保護者へのアンケートで、頼まれたら地域のスポーツ・文化活動に指導者や見守り、サポーターとして関わりたいと思うかを聞くと、「ぜひ、関わりたい」は3.1%、「どちらかといえば、関わりたい」は22.0%、「どちらかといえば、関わりたくない」は55.5%、「全く、関わりたくない」は19.4%で、4人に3人程度は関わりたくないと考えていた。

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