子供の前で叱責やめて… 都教委、若手の声で職場づくりの手引

子供の前で叱責やめて… 都教委、若手の声で職場づくりの手引
iStock.com/takasuu
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 教員が安心して働ける職場環境を作るため、東京都教育委員会は3月7日、若手教員5280人のアンケート結果を基に作成した「教職員のためのコミュニケーションガイドブック」を公表した。同ガイドブックでは「職場で最も経験の浅い若手教員が生き生きと働ける職場環境であることは、管理職やベテランにとっても働きやすく魅力的な職場になる」として、アンケートに寄せられた若手教員の思いを基に、職場での円滑なコミュニケーションのヒントをまとめている。

 都教委は昨年10~11月にかけて採用3年目までの若手教員にアンケートを実施し、仕事に対する価値観やうれしかった・落ち込んだエピソードなどを尋ねた。その結果、若手教員の55%が仕事よりプライベートを優先したいと思っていること、職場の人間関係や雰囲気を重視すること、先輩や上司の感情的・高圧的な態度を敬遠することなどが分かった。

 先輩・上司に関するうれしかったエピソードでは、「的確なアドバイスをくれた」「困った時にすぐ声をかけてくれた」「努力しているところを見つけて、褒めてくれた」などが挙がった。一方、落ち込んだエピソードとしては「相談を打ち切られた」「生徒がいる前で叱責された」「人によって態度を変えたり、高圧的な態度で人に接したりする」などがあった。

 こうした結果を踏まえ、ガイドブックでは働きやすい職場でのコミュニケーション方法として▽相手の立場に立った言動を心掛ける▽相手の悩み・困り感に共感し寄り添う▽相手の頑張ったところに目を向け、具体的な行動を評価する▽相手に感謝を伝える――を挙げている。

 ガイドブックではまた、専門家の監修の下、心の不調への早期対応や休職・復職の支援についてもまとめている。全文は都教委のウェブサイトで読める。

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