教育データ利活用「意義の周知が必要」 有識者会議が方策まとめ

教育データ利活用「意義の周知が必要」 有識者会議が方策まとめ
iStock.com/Pinkypills
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 教育データの利活用に関する有識者会議は3月13日、第20回会合で「教育データ利活用の実現に向けた実効的な方策について(議論のまとめ)」の案について議論した。国ではこれまで、教育データ標準の整備やCBTシステム(MEXCBT)の活用などを進めており、またダッシュボードの構築などを進めている自治体もあるものの、「必ずしも全国的な動きになっているとは言えない現状がある」として、今後の対応策をまとめた。

 今回の議論のまとめ案で、今後に向けた課題として挙げられたのは①教育データの利活用の意義の周知・必要性や有用性の認識共有②標準的なシステム構成の提示、各自治体における実装支援③国、地方自治体、民間などの役割分担を踏まえた教育データ利活用の推進――の3点。

 これらの点について、次期有識者会議で議論を深めることとし、その際には▽教育現場の現状とニーズを十分に把握すること▽理想と現状のギャップを認識して、実現可能なところから着実に取り組みを広げていくという考え方に立つこと▽持続可能な環境を実現する観点にも留意すること▽不断に見直しながら、柔軟性を持って取り組みを進める前提で検討をすること――が重要だとした。

 委員からは「学習指導要領の理念をしっかり実現するためのアシストとして、データ活用に今後、取り組む必要がある」「データ利活用を進めることで具体的にどんな姿になり、どういう良いことがあるのか、何を目指すのかが共有できていない」「学校現場で効果や必要性を実感するには、まず教師が体験すること、その環境を整えることが重要」など、さまざまな意見が寄せられた。

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