子どもの自殺者高止まり「実態解明に取り組んでいく」 加藤担当相

子どもの自殺者高止まり「実態解明に取り組んでいく」 加藤担当相
閣議後会見で子どもの自殺対策について話す加藤担当相=撮影:松井聡美
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 2023年の1年間に自殺した小、中、高校生が513人と高止まりだったことを受け、加藤鮎子こども政策担当相は4月2日の閣議後会見で「こども家庭庁としても大変重く受け止めている。こどもの自殺対策緊急強化プランに基づく自殺対策にしっかりと取り組んでいく」と強調した。

 警察庁が3月29日に公表した23年の自殺者数の確定値によると、小、中、高校生の自殺者は校種別に▽小学生 13人(前年比4人減)▽中学生 153人(同10人増)▽高校生 347人(同7人減)。小、中、高校生の全体の自殺者は過去最多だった22年より1人少ないだけの513人だった。20年に499人と大幅に増えて以降、高止まりの状態が続いており、加藤担当相は「こども家庭庁としても大変重く受け止めている」と述べた。

 また「子どもの自殺対策を推進するには、教育や普及・啓発、早期発見、相談体制の整備、自殺予防のための対応などの対策を総合的に進めていくことが重要だ」と話し、23年6月に取りまとめられた「こどもの自殺対策緊急強化プラン」に基づく自殺対策に取り組んでいくと強調した。

 子どもの自殺者数が高止まりしていることについて、「今現在、明確な理由が明らかになっていないが、その実態解明に取り組むため、こども家庭庁において自殺に関する情報を集約し、要因分析を行う調査研究を実施しているところだ」と説明。今後はこうした調査研究や各省施策の実施状況などを踏まえ、関係省庁と連携しながら有効な対策の検討を進めていくとしている。

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