行動分析学×デジタルの独自教育 さやか星小学校が開校

行動分析学×デジタルの独自教育 さやか星小学校が開校
デジタル技術と行動分析学に基づく独自の教育を展開するさやか星小学校の開校式=提供:西軽井沢学園
【協賛企画】
広 告

 2024年度がスタートし、各地で入学式や開校式が開かれる中、デジタル技術と行動分析学を生かした独自の教育を掲げる西軽井沢学園さやか星小学校(青木高光校長、児童22人)が産声を上げた。4月6日に長野県佐久市の校舎で行われた開校式で、創立者の奥田健次理事長は「『看板だけではない本当の共生社会』を創出するためのアイデアや方法を提供したい」と意気込んだ。

 同小は独自開発したデジタル学習支援ツールを活用して、個々の児童に合わせた個別最適な学びを実現。授業や評価を一律に行うのではなく、自分の学習速度に応じた授業で、得意なことや能力を伸ばす学びを展開する。また、望ましい行動を具体的に設定して、その行動を子どもができたときに褒めたり承認したりして、問題行動を減らすのではなく望ましい行動を増やす「スクールワイドPBS」を導入。教職員・保護者に対して、いじめを未然に防ぐために大人が取るべき「Recognize(認識)」「Respond(対応)」「Report(報告)」の3つの行動を浸透させる「いじめ防止の3Rプログラム」を導入し、安心・安全な学校風土づくりに取り組む。

 学習指導要領にのっとった通常の教育課程に加えて、農業クラブや働くことを考える産学協同カフェなど、子どもが能動的に学び、多面的な興味を育む体験的な活動も取り入れ、行動分析学に基づくカリキュラムを開発する。同小ではこうした行動分析学やデジタル技術を活用した教育実践を関係機関や企業と連携して発展させ、他の公立・私立学校でも利用できるコンテンツとして提供していく考えだ。

 開校式で奥田理事長は「児童一人一人がそれぞれの価値を引き出し、お互いが尊重し合い、自分らしく伸び伸びと育っていくことを目指す。『お互い』というのは、子ども同士もそうだが、子どもや保護者が教職員に対してリスペクトすることも求められるし、逆に教職員が子どもたちをリスペクトすることも含まれる」と強調。「長野県で一番小さな一条校だが、成果を大きく情報発信して『看板だけではない本当の共生社会』を創出するためのアイデアや方法を提供したい」と呼び掛けた。

広 告
広 告