児童の安全と健康面を考慮して校帽も進化――。紫外線対策ウエアの企画販売などを行うピーカブーはこのほど、埼玉県和光市の小学校などで同社が昨年開発した校帽が新たに採用されたと発表した。開発された校帽は紫外線対策に加え、赤外線もカットできる特殊素材を用いて暑さ対策も考慮。簡易ヘルメットを入れることで、安全性も高めた。
小学校の登下校時に児童がかぶる校帽は、目立つ黄色が使われ、男子児童はキャップ型、女子児童はハット型であるケースが多かったが、同社によると近年、ジェンダーの観点から男女差をなくすなど、見直しを行う学校が出てきているという。
同社では以前から未就学児向けに紫外線対策を施した帽子を製品化してきたが、今回新たに小学校向けの校帽を開発。つばが前後に分かれ、太陽の位置や角度によって使い方を変えられるデザインにし、中に簡易ヘルメットを入れて頭を守れるようにした。また、通気性に優れ洗濯ができる紫外線カットの特殊素材を採用。赤外線もカットできるため、暑さ対策にもなる。
校帽は和光市の2つの小学校をはじめ、いくつかの学校園で新年度から導入されており、同社ではさらに他の学校などでの導入に力を入れる。
同社代表取締役の松成紀公子さんは「小学生だけで登下校する中で、紫外線や暑さ対策はもちろんだが、以前から災害や交通事故、子ども同士のけんかによるけがなどの予防につながるものを提案したいと考えてきた。保護者なども交えた見直しのきっかけにつながれば」と期待を寄せる。