千葉県教育委員会はこのほど、不登校の状態となり、教室で授業を受けられていない中学生を対象に、オンラインでの授業配信「エデュオプちば」を開始すると発表した。授業は教員免許を持つ専任の講師陣が行い、国語、社会、数学、理科、英語の5教科を実施予定で、生徒がチャットで質問するなど双方向のやりとりもできる。同県教委の担当者は「多様な学びの場を提供し、学びたい子が自分で選べるような環境を整えていきたい」と話している。
「エデュオプちば」は、「千葉県内の中学校(義務教育学校の後期課程および中等教育学校の前期課程を含む)に在籍する生徒または千葉県在住の中学生」「昨年度30日以上の欠席または今年度連続して欠席しており、現在も自分の教室で授業を受けられていない生徒」のいずれの条件も満たす生徒を対象とする。なお、中学1年生については小学6年生の欠席状況とする。
オンライン授業は教員免許を持つ専任の講師陣が行い、国語、社会、数学、理科、英語の5教科を実施する。自宅や教育支援センター、フリースクールなど、インターネットにつながるところであれば、参加する場所は問わない。授業にはハンドルネームで参加でき、顔出しをするかどうかも生徒の判断に任せる。講師にチャットなどで質問をしたり、講師からの発問に答えたりするなど、双方向型で行われる予定だ。
同県教委では配信に関わる準備を進めており、それらが整い次第、夏休みなどの長期休業期間を除く平日にリアルタイム配信を開始するとしている。また、オンライン授業の受講状況は市町村教委や学校と情報共有され、県教育庁の担当者は「できるだけ出席扱いとなるよう、各市町村教委には伝えている」と説明する。
「エデュオプちば」を利用するには申し込みが必要で、初回の申し込みは5月10日午後3時までとなっているが、それ以降も随時、申し込みを受け付けるとしている。詳しくは県ホームページで確認できる。