熱中症対策でチェックリスト作成 学校現場で活用呼び掛け

熱中症対策でチェックリスト作成 学校現場で活用呼び掛け
今回初めて加えられた熱中症対策のチェックリスト
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 今年の夏は全国的に気温が高くなるとの予想を受け、文部科学省はこのほど、授業や部活動などでの熱中症対策を全国の都道府県・政令市教育委員会などに通知した。熱中症事故の防止を求める通知は例年この時期に出しているが、今回は新たに熱中症事故の対策のポイントをまとめたチェックリストを付けた。

 昨夏の気温は気象庁による1946年の統計開始以来、北日本・東日本・西日本で最も高くなり、学校の管理下や登下校中の熱中症も3240件起きた。今夏も全国的に気温が高くなると予想されており、通知では、教職員や部活動の指導者などで共通認識を持ちながら、30度以下のそれほど気温が高くない時期から適切な対応をしておくことや、暑さ指数(WBGT)に基づいて活動実施の判断をすること、児童生徒に熱中症事故の防止について適切に指導することなどを求めている。

 今回の通知では2021年5月に作成した「学校における熱中症対策ガイドライン作成の手引き」の追補版として、新たに加えられた熱中症事故防止に必要な取り組みや留意点が一覧になっているチェックリストが付けられた。

 体が暑さや運動に慣れていない時期は熱中症リスクが高まることや、30度未満でも熱中症が発生し得ることを踏まえて、身体を暑さに少しずつ慣らしていく「暑熱順化」を取り入れた無理のない活動計画とすることや、運動後は十分にクールダウンするなど、体調を整えた上で、登下校を含め、その次の活動を行うようにするといった、過去の事例や知見を踏まえた項目が挙げられている。

 文科省では、学校の働き方改革の観点からも、チェックリストの効果的な活用を呼び掛けている。チェックリストの各項目は同省ホームページで確認できる。

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