全国知事会、全国市長会、全国町村会の地方3団体は5月21日、教員の処遇改善や学校教育を担う人材確保のための緊急提言を、文部科学省に提出した。中教審の質の高い教師の確保特別部会がこのほど取りまとめた審議のまとめで、教職調整額の引き上げなどが打ち出されたことを受け、地方自治体が一部負担する教員の人件費などの増加が見込まれることから、財源確保を求めた。
提言では、▽できるだけ早期に法改正を含めて教員の処遇の抜本的な改善策を講じること▽教員によって業務の内容や負荷がさまざまであるため、職責や負担に応じたメリハリある処遇改善を図ること▽小学校の教科担任制の拡充や生徒指導担当教員の配置拡充をはじめとする教職員定数の改善、支援スタッフの配置充実などを図ること――などを求め、国が財源の在り方を検討し、必要な財政措置を講じることを要望した。
この日は、全国知事会の文教・スポーツ常任委員会委員長を務める大村秀章愛知県知事が地方3団体を代表し、阿部俊子文科副大臣に提言を手渡した。全国知事会によると、文科省側は「地方の懸念が生じるようなことがないように進めていく」と応じたという。
江戸時代の教育学者、細井平洲の言葉に「人の子を教育するは菊好きの菊を作る様にはすまじく、百姓の菜大根を作る様にすべきこと」というものがある。菊好きは、理想的な好みの形を目指して育てる。百姓は形や大きさにかかわらず「おいしくなあれ」と育てる。最近は、自身が「菊好き」なのでは、と悩む先生たちによく出会う。菊好きから百姓への転換の難しさも、非常に多く見聞きする。
伝統的なカトリック系ミッションスクールだった宇都宮海星女子学院中学・高校は、2023年度に星の杜中学・高校として生まれ変わった。世界10都市以上で海外留学を経験できる制度の導入など積極的にグローバル教育に取り組み、入学希望者も年々増加するなど注目を集めている。また、24年度には全国の私立中学・高校12校とコンソーシアムを立ち上げ、国内留学などの連携も始めた。これらの施策を推進する小野田一樹校長に、学校改革の現状や、私学を中心としたこれからの学校教育の在り方などを聞いた。
広告ブロック機能を検知しました。
このサイトを利用するには、広告ブロック機能(ブラウザの機能拡張等)を無効にしてページを再読み込みしてください