コロナ禍で子どもの肥満割合が増加 学校健診情報を分析

コロナ禍で子どもの肥満割合が増加 学校健診情報を分析
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 2020年度から22年度のコロナ禍に、子どもの肥満が増えていたことが5月28日、国立成育医療研究センターの研究チームによる学校健診情報(SHRデータベース)の分析で分かった。調査では、パンデミックの影響と思われる視力の低下の増加なども確認できた。

 国立成育医療研究センター社会医学研究部臨床疫学・ヘルスサービス研究室の大久保祐輔室長らの研究チームは、(一社)健康・医療・教育情報評価推進機構(HCEI)が提供する15~22年度に卒業した小学1年生から中学3年生までの約40万人分のSHRデータベースを用いて、パンデミック前の19年度とパンデミック期間の20~22年度のデータを比較した。

パンデミックが小児の肥満の割合に与えた影響=提供:国立成育医療研究センター
パンデミックが小児の肥満の割合に与えた影響=提供:国立成育医療研究センター

 その結果、小児の肥満は20~22年度にかけて、男女ともに増加がみられ、22年には0.42%増加していた。一方、小児のやせは22年度のみ、0.28%増加していた。

 また、視力の低下は男女ともに20~21年度に増加していた。男子に関しては22年度も増加傾向が続いていた。

 逆に未治療の虫歯は19年度と比べると、22年度時点で1.48%減少している傾向にあった。

 この研究成果は小児肥満分野の学術誌『Pediatric Obesity』に5月10日付で掲載された。

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