中高生に公的年金制度を楽しく学んでもらおうと、厚労省はこのほど、クイズを題材としたウェブメディア「QuizKnock」とコラボレーションした年金教育教材を制作した。特設サイトで3時間分の指導案や動画、ワークシートなどを公開している。
老齢や障害、死亡などの将来のリスクに社会全体で備える仕組みとしての公的年金制度について、同省では子どもや学生を対象にした年金教育に力を入れている。また、内閣府が2023年11月に実施した「生活設計と年金に関する世論調査」では、「公的年金制度の内容について、多くの方に理解してもらうためには、どのようなことが必要か」という質問に、18~29歳の約6割が「中学・高校における年金に関する授業の充実」を挙げた。
厚労省ではこれまでも、公的年金について子ども向けに解説した漫画教材などを出していたが、授業に活用できるコンテンツは今回が初めてとなる。中高生に公的年金をより身近に感じてもらおうと、年代が近い「QuizKnock」のメンバーが登場するクイズ番組風の動画を作成し、公民や家庭科などの授業に取り入れられるようにした。
3時間構成となっているが、それぞれが独立しており、1時間だけ用いるといったことも可能。動画を見ながらクイズに答えたり、受け取れる公的年金のシミュレーションをしたりしながら、公的年金の目的や仕組みを楽しく学べるようになっている。
特設サイトで動画や指導案、ワークシートなどを確認することができる。