世界の学校での月経衛生教育39%のみ ユニセフ・WHO

世界の学校での月経衛生教育39%のみ ユニセフ・WHO
iStock.com/olrat
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 世界各地の小中高校で、月経衛生教育を実施している学校は39%にとどまっていることが、ユニセフ(国連児童基金)とWHO(世界保健機関)がこのほど発表した、学校における水と衛生についての新たな報告書で明らかになった。

 この報告書は「学校における衛生施設と飲料水の前進2000年~2023年」と題されたもので、世界の学校での月経衛生管理について初めて分析した。

 報告書によると、月経衛生教育をしている小中高校は5校に2校にとどまっているほか、女子のトイレにサニタリーボックスを置いている学校も世界全体で3校に1校以下だった。特にサハラ以南のアフリカでは、サニタリーボックスの設置は11%で、生理用品を無料で配布するか児童生徒が購入できる学校は12%にとどまった。多くの国で、女子児童生徒が生理用品を交換するための清潔なトイレや個別のスペースが学校内にないという。

 また、世界中の何百万人もの女子が、初潮を迎えるまで月経について知らない、または準備ができていないとしている。

 学校における水と衛生については、世界の幼稚園・保育所に通う子どもと小中高校生のうち、5人に1人にあたる約4億4700万人が、園や学校で基本的な飲料水のサービスを利用できておらず、3人に1人がせっけんと水を備えた手洗い設備を利用できていないという。ユニセフは、関連するSDGs目標を2030年までに達成するためには、基本的な飲料水については今の2倍、手洗いに関する衛生サービスについては4倍に増える必要があるとしている。

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