入学した大学のオープンキャンパスに実際に足を運んだ受験生が昨年度は半数近くに増加し、コロナ禍前の水準に戻ってきたことが、全国大学生活協同組合連合会が8月1日に発表した、2024年度に大学に入学した学生の保護者に行った調査の結果で明らかとなった。入学までにかかった費用では「教科書・教材購入費用」などが増加。受験から入学までの費用面で予定と違って困ったことでも「教科書や教材、パソコンの費用が高かった」が最も多く挙がった。
調査は4~5月にかけて、今年春に大学に入学した新入生の保護者にインターネットで実施。2万5857件の回答を得た。
入学までにかかった費用の平均額をみると、全体では185万5200円、自宅生では153万4500円、下宿生では217万1200円だった。下宿生の部屋探しの費用は25万3300円と前年より1万2900円増加し、ここ10年間で最も高くなった。また、「パソコン・教科書・教材購入費用」は全体で24万1600円(前年比7200円増)となり、14年から毎年増加している。
受験から入学までにかかった費用で、予定と違って困ったことを複数選択で尋ねたところ、最も多かったのは「教科書や教材、パソコンなどの費用が高かった」(41.9%)で、次いで、「家賃や新生活用品の費用が高かった」(24.6%)、「入学しない大学に入学金や授業料を払った」(22.0%)、「受験料が増えた」(20.8%)と続いた。
新型コロナウイルスの5類移行などに伴い、行動制限が緩和されたことから、入学した大学が実施していた来校型のオープンキャンパスに参加したのは46.8%(前年比8.9ポイント増)で、コロナ禍前の水準に戻っていることが分かった。25.1%が家族も一緒に参加していた。