東京都教育委員会は8月5日、2026年度採用の公立学校教員採用候補者選考の「大学3年生前倒し選考」の結果を公表した。選考通過者は2600人で、受験者3133人に対する通過率は83.0%。初めて前倒し選考が実施された前年度の通過率72.0%から11.0ポイント上がった。選考通過者は25年度に実施される選考(26年度採用)で同じ校種・教科・科目で受験する場合、1次選考の教職教養と専門教養が免除される。
「大学3年生前倒し選考」は、教育実習など多くの準備が求められる大学4年生での負担を減らして受験しやくするため、東京都の教員採用候補者選考では23年度(25年度採用)に初めて実施され、今回が2回目となる。3年生で1次選考の教職教養と専門教養を受験し、選考通過者は4年生で論文選考を受験、合格者は2次選考(面接、実技)に進む。3年生前倒し選考の不合格者は4年生で受験する場合、教職教養と専門教養を含めて1次選考を受験する。
23年度実施の前倒し選考は受験者数2540人、選考通過者1829人で、通過率は72.0%だった。選考通過者1829人のうち80.3%の1468人が、今年度実施(25年度採用)の論文や面接、実技といった残りの試験に応募している。
主な校種では、英語コースを含む小学校全科で1097人受験し、1032人が通過。通過率は94.1%で、前回から9.6ポイント上がった。中・高共通および小・中・高共通は受験者数が前回から405人増の1603人で、1167人が通過。通過率は10.9ポイント上げて72.8%だった。特別支援学校は111人が受験し、107人が通過。通過率は96.4%だった。
都教育庁人事部選考課は「2回目ということで、周知が図られて受験者も増え、通過率も上がった。しっかり準備した学生が受験したのではないか。今後もしっかり周知して、学生の間に浸透し、東京都の教員を選択してもらいたい」としている。