国際地学・数学五輪の日本代表選手ら 盛山文科相を表敬訪問

国際地学・数学五輪の日本代表選手ら 盛山文科相を表敬訪問
盛山文科相と記念撮影する国際地学五輪の日本代表選手たち=撮影:徳住亜希
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 中国で開かれた第17回国際地学オリンピックに参加した日本代表の高校生4人がいずれもメダルを獲得し、8月20日に文部科学省を訪れて盛山正仁文科相に成績を報告した。また21日には、英国で開かれた第65回国際数学オリンピックに出場した日本代表の高校生ら11人も、文科省で盛山文科相に成績を報告した。国際地学オリンピックの日本代表4人に対し盛山文科相は、語学の勉強や博士号の取得を勧めるなど、今後の活躍に向けて激励の言葉を送った。また国際数学オリンピックの日本代表には、「これからも興味を持った分野について学んでほしい」などと言葉を贈った。

国際地学オリンピックは4人全員がメダル

 文科省を訪れたのは、王佳祥さん(灘高校3年・兵庫県)と近藤克洋さん(同3年)、井上遥斗さん(同2年)、長田舞波さん(洗足学園高校3年・神奈川県)の4人。

 4人は8月8日から16日にかけて中国の北京で開かれた国際地学オリンピックに日本代表として参加し、王さんと近藤さんは金メダル、井上さんと長田さんは銀メダルを受賞した。

 優秀な成績を収めた4人には文科大臣表彰が贈られることになり、盛山文科相から表彰状が1人ずつに手渡された。このあとの懇談では盛山文科相から受賞のお祝いとともに、「将来は博士号の取得も目指してほしい」「英語以外にもう1カ国語くらい外国語を話せるとよい」などと激励の言葉が送られたという。

 表敬訪問のあと4人はそれぞれ大会に参加した感想や今後の抱負を語った。王さんは「国際交流の機会があったのに英語があまり得意でなくて悔しい思いをしたので、取りあえず大学では英語を話せるようになりたい。また大会の実技試験で本にはないこともたくさん学べて面白かったのでその方面での経験も重ねたい」と抱負を述べた。

 近藤さんは「韓国やイラン、中国など多くの外国人の友達ができたことできっと将来役に立つと思う。将来は地学の道に進むかどうか分からないが、今回の経験を生かせる職に就きたい」と話した。

 井上さんは「大会では国際交流の機会が多くあり、少し慣れることができた。将来は学者や何を目指すにせよ、国際的な場に出ていける人になりたい」と語った。

 長田さんは「タイや韓国、マレーシアの選手から流ちょうな日本語で話しかけられたのに、あまり返すことができなかったので、大学では外国の文化や言語をもっと学びたい」と述べた。

国際数学オリンピックでは2人が金メダル

盛山文科相と記念撮影する国際数学五輪に出場した選手たち=撮影:山田博史
盛山文科相と記念撮影する国際数学五輪に出場した選手たち=撮影:山田博史

 国際数学オリンピックに日本代表として出場したのは、狩野慧志さん(長野県松本深志高校2年・長野県)、金是佑さん(栄光学園高校3年・神奈川県)、濵川慎次郎さん(ラ・サール高校1年・鹿児島県)、宮原尚大さん(灘高校3年・兵庫県)、飯島隆介さん(開成高校3年・東京都)、若杉直音さん(帝塚山学院泉ヶ丘高校2年・大阪府)の6人。

 6人は7月15日から21日までイギリス・バースで行われた国際数学オリンピックに出場し、狩野さんと金さんは金メダル、濵川さんと宮原さんは銀メダル、飯島さんは銅メダル、若杉さんは優勝賞をそれぞれ受賞した。

 また、表敬訪問には6人以外に第36回アジア太平洋数学オリンピックに参加した3人と、第13回ヨーロッパ女子数学オリンピックに出場した2人も加わった。

 文科省を訪れた11人のうち国際数学五輪でメダルを受賞した5人には文科大臣表彰が、ほかの6人には文科大臣特別表彰がそれぞれ贈られることになり、盛山文科相から1人ずつ表彰状が手渡された。このあと懇談の場が設けられ、盛山文科相からは「これからも興味持ったことを学んでほしい」などと励ましの言葉が贈られたという。

 表敬訪問のあと、金メダルを受賞した狩野さんは「全体で4位といういい成績を残せたのはうれしい。できれば来年も出場していい成績を残し、将来は数学で学んだ知識を生かせる道に進みたい」と抱負を語った。

 同じく金メダルを受賞した金さんは「最初で最後の大会だったので金メダルは素直にうれしい。今後は理系の分野で学びたいと思うが、物理にも興味があり、いろいろな選択肢も含めて考えていきたい」と述べた。

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