夏休みが明けて学校が始まると、学校に行くのがしんどいと感じる子どもが出てくる。子どもが学校に行きたくないそぶりを見せたとき、休ませるべきかどうか判断に迷う保護者も多い。そんなときに、SNS上で休ませるべきかどうかを答えてくれるチェックリストがある。不登校の子どもを対象に個別指導をしている「キズキ共育塾」が制作した「学校休んだほうがいいよチェックリスト」はリリースから1年で7万人以上の利用登録があり、実際にチェックリストのアドバイスに従って休ませた結果、65%の子どもで体調不良が改善したという結果が、このほど明らかになった。
チェックリストはSNSのLINEで「友だち登録」をすると無料で利用でき、不登校の予兆となる20個の質問項目に「はい/いいえ」で答えていくと、状況に応じて「休ませましょう」などの回答が表示される。保護者はその回答を参考に、学校に行きたがらない子どもに対し適切な対応を取ることができる。
昨年8月にリリースされて以降、7万人以上が登録したという。7000人のユーザーにアンケートを取ったところ、「休ませましょう」というアドバイスに従って、実際に学校を休ませたのは64%で、そのうち65%が、休ませた結果、子供の体調不良が改善したと答えていた。また、休ませた結果、83%が不安を訴えたり、「死にたい」「消えたい」などと言ったりすることが減ったと感じていた。
チェックリストの作成に関わった不登校ジャーナリストの石井しこうさんは「保護者は、子どもに『休んでいいよ』と言った結果、不登校になってしまうのではないかと、決断を迫られているような気持ちになっている。無理に登校させず、1日、2日休めば、元気になって学校に行きだすことも多く、自分の判断以外に参考になるものがあると、保護者も助かる」と強調。チェックリストを学校の教員も知ってほしいと呼び掛ける。