岡山県PTA連合会解散へ 県レベルは全国初、郡市連の脱退相次ぐ

岡山県PTA連合会解散へ 県レベルは全国初、郡市連の脱退相次ぐ
iStock.com/damircudic
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 岡山県のPTA組織が加盟する岡山県PTA連合会(神田敏和会長)は9月2日、2025年3月末で解散すると発表した。会員の大幅な減少が解散理由で、岡山県教育委員会などによると、都道府県単位のPTA組織が解散するのは全国で初めて。同連合会としての事業は今年12月末で終了し、同時に日本PTA全国協議会を退会する。

 同連合会は1948年に設立。県内の市や郡単位のPTA連合会が加盟し、公立小中学校の保護者、教員が会員となって県教委に対する要望活動や広報紙づくりの研修、コンクールなど幅広い活動を継続してきた。

 2008年度には県内全ての市と郡の連合会が加盟し、約18万人の会員がいたが、09年度の岡山市を皮切りに各地の団体の脱退が相次ぎ、会員数は激減。現在は5郡市の団体、会員9800人に減っている。23年度以降は活動も限られ、広報紙関係の業務と小中学生のスマートフォンの使い方を考えるスマホ講習会の開催がメインとなっていた。

 活動は主に会員の年会費で賄っており、会員数の減少で十分な活動の継続が困難として、4月の臨時総会で解散を決めた。神田会長は「会員の大幅な減少に歯止めをかけることができず、活動が継続できないと判断した。力が及ばなかったことをおわびするとともに、これまでのご支援ご協力に感謝する」とコメントしている。

 岡山県教育委員会は以前からPTA関係者向け研修会を実施しており、「郡市のPTA連合会のネットワークが弱くならないように、研修会の機会や市町村教委との連携を通して情報共有は今後もしっかりやっていきたい」としている。

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