能登半島豪雨 中学生1人安否不明、輪島市で小中全校2日間休校

能登半島豪雨 中学生1人安否不明、輪島市で小中全校2日間休校
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 石川県の能登半島で9月20~22日に記録的な大雨が降り、24日時点で死者7人を出す大きな被害となった。輪島市では中学3年の女子生徒が安否不明となっている。同市では24、25日の両日、小中学校全校が休校措置を取る。一方、文部科学省は24日、石川県教育委員会に対し、被災学校の復旧や被災した児童生徒への配慮などに関して通知を出すとともに、学校関係の被害状況の把握などに努めた。

 石川県がまとめた24日午後4時時点の被害状況によると、死者7人(輪島市6人、珠洲市1人)のほか、災害に巻き込まれた可能性が高い行方不明者は2人(珠洲市1人、能登町1人)、連絡が取れない安否不明者は5人(輪島市4人、珠洲市1人)となっている。

 輪島市は小学校9校、中学校3校の市内小中学校全校を24、25日の2日間、臨時休校とした。停電の復旧などライフラインの状況によっては休校期間が延びる可能性もある。この影響で県立七尾特別支援学校輪島分校が24、25日午前中の短縮授業となる。

 文科省によると、24日正午までのまとめで、石川県内では輪島市、珠洲市で小学校3校、中学校3校、高校2校、特別支援学校1校の計9校の公立学校で施設の被害があった。校舎の床下浸水や雨漏り、敷地内の法面崩壊などの被害だ。石川県内では小学校11校、中学校4校、義務教育学校2校の計17校が避難所として使われている。また、日本列島の広い範囲で大雨の影響があり、石川県以外にも宮城県の私立大学と福岡県の私立短大で施設の被害が1件ずつ報告されている。

 文科省は24日、学校施設の復旧に関する事務連絡と、被災した児童生徒への支援・配慮に関する事務連絡を石川県教委に通知した。被災児童生徒に関する通知では、スクールカウンセラーの派遣を要請するなど児童生徒の心のケアに配慮することや、避難所となっている学校では導線を分ける工夫が必要な点、学校や自宅が被災した児童生徒への教科書支給方法などについて連絡している。

 盛山正仁文科相は同日の閣議後記者会見で「元日の地震からまだ復旧されていない中で豪雨災害があり、心を痛めている。お亡くなりになられた方に哀悼の意を表し、被害に遭われた方々に心からお見舞いを申し上げたい。引き続き関係機関と連携しつつ被害情報の丁寧な把握、被災地域のニーズを踏まえた子どもたちの安全確保、学校施設の早期復旧に全力を尽くしたい」と述べた。

 同省は20日にも関係教委や公私立大学、国立大学法人に対し、児童生徒の安全確保などについて通知を出している。

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