教採合格者の7割超が辞退 高知県の小学校教諭、併願影響

教採合格者の7割超が辞退 高知県の小学校教諭、併願影響
iStock.com/takasuu
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 高知県教育委員会は10月29日、今年実施された教員採用試験で、小学校教諭の合格者の7割以上がすでに辞退したと明かした。高知県の教員採用試験は数年前から他の地域よりも早い時期に行われており、高知県を含む複数の自治体を併願し、他の自治体でも合格した受験生が多く辞退する傾向にある。

 県教委によると、今年実施された教員採用試験では、小学校教諭で130人の採用を予定していた。例年、辞退者が出ることを見越して募集人数を大幅に超える280人の合格を出していたが、204人が辞退し、辞退者数が想定を上回った格好だ。他の自治体で追加合格などが出た場合、さらに辞退者が増える可能性もあるという。

 来年度の小学校教諭の必要数を確保するため、高知県は13人を追加合格とし、12月に2次試験で40人程度を募集する。

 教員採用試験を巡っては、文部科学省が日程の前倒しを自治体に求めており、今年実施された教員採用試験については、例年よりも約1カ月早い6月16日を標準日としているが、高知県はそれよりも早い6月1日に実施していた。全国的な教員採用試験の早期化が辞退者の増加に影響した可能性について、県教委の担当者は「はっきりとしたことは分からない」と話している。

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