就職内定率は微減も「売り手市場」続く 25年卒業予定の大学生

就職内定率は微減も「売り手市場」続く 25年卒業予定の大学生
iStock.com/TAGSTOCK1
【協賛企画】
広 告

 厚労省と文部科学省は11月15日、『2024年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査結果』を公表した。同調査によれば、25年春に卒業予定の大学生の就職内定率は10月1日時点で72.9%だった。前年同期に比べ1.9%減少したものの、深刻な人手不足を背景に学生優位の「売り手市場」が続いている。

 内定率の内訳は、国公立大学が71.4%(前年同期比0.7%減)、私立大学が73.3%(同2.3%減)。文系72.8%(同2.2%減)、理系73.1%(同0.6%減)。男女別では男子大学生が71.5%(同2.4%減)、女子大学生が74.5%(同1.3%減)だった。

 大学の所在地別に見ると全6地区のうち、「中部」「近畿」「中国・四国」「九州」の4地区で前年同期比を下回った。最も高かったのは「関東」の83.6%(同0.8%増)、最も低かったのは「北海道・東北」の61.1%(同0.4%増)。

 大学以外では高等専門学校が91.4%(同0.4%減)、専修学校が51.8%(同1.1%減)となった一方、短期大学のみ42.3%(同2.4%増)と数値が上昇した。

 調査結果について文科省の担当者は「前年同期に比べれば下がったとはいえ、大学の内定率72.9%は1996年の調査開始以来、7番目に高い数値。企業からは必要な人員の確保に苦労している状況だと聞く。依然売り手市場にあり、特段の心配はいらないものと考えている」と述べた。

 24年度調査は10月から2カ月ごとに計4回実施し、今回が1回目。全国の大学、短大、高等専門学校、専修学校など112校を抽出、学生ら6250人を対象に電話や面接で行う。短大は女子学生のみ、高等専門学校は男子学生のみを対象にしている。

広 告
広 告