「教職調整額をできるだけ高い水準に」 自民党文科部会で今枝氏

「教職調整額をできるだけ高い水準に」 自民党文科部会で今枝氏
自民党文科部会であいさつする今枝新部会長=撮影:山田博史
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 自民党文科部会が11月25日、党本部で開かれ、教師を取り巻く環境整備などを巡って意見が交わされた。この中で新たに部会長に就任した今枝宗一郎衆院議員は「一番大きいのは給特法であり、教職調整額の10%以上を目指し、できるだけ高い水準にみなさまと力を合わせて持っていきたい」と述べ、教師の処遇改善に向けて教職調整額の大幅な増額を目指したいとの意向を示した。

 衆院選挙後、初めて開かれた同部会では、直近まで文科副大臣を務めていた今枝部会長が冒頭、あいさつした。この中で今枝部会長は「何といっても一番大きいのは、いわゆる給特法だ。教職調整額を今の4%から10%以上を目指し、できるだけ高い水準にみなさまと力を合わせてもっていきたい」と述べ、教職調整額の増額への意欲を示した。

 その上で「教員の働き方改革や処遇をよくすることで、より一層、子どもたち一人一人に寄り添えるよう、さまざまな教育現場の課題で頑張っている教員をしっかり支える文部科学行政を進めたい」と強調した。

 今枝部会長によると、会合では、「教員の働き方改革を進めるとともに、給特法をつくった当時の概念と今の状況は乖離(かいり)しているので、しっかり教職調整額を上げて教員の頑張りに報いるべきだ」といった意見や「発信の仕方がまだまだ足りないのではないか」といった意見など多くの発言があったという。

 教員の処遇改善を巡っては、文科省が教職調整額を現行の4%から13%に増額するよう来年度予算に向けて概算要求しているのに対し、財務省は働き方改革を条件に4%から10%まで段階的に引き上げ、10%に達した段階で残業代を支給する仕組みへの移行を検討する案を示している。

 こうした状況について今枝部会長は部会のあと、「これからしっかりとよりよい形で教員と子どもたちのためになるような形でまとめていきたいと思っている。しっかり頑張りたい」と述べ、教師の処遇改善に向けて部会としても積極的に取り組む姿勢を示した。

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