1日4時間以上の時間外の割合が半減 日教組が意識調査

1日4時間以上の時間外の割合が半減 日教組が意識調査
iSttock.com/RealisticFilm
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 小、中、高校、特別支援学校の教員で、平日1日4時間以上の時間外在校等時間がある割合が1年前と比べて半減したことが11月29日、日本教職員組合(日教組)の行った「2024年学校現場の働き方改革に関する意識調査」で明らかとなった。1週間の授業時数の現状と望ましい授業時数の間には、3コマ程度の差があることが分かった。

 調査は2018年以降毎年行っているもので、今回で7回目となる。今年7月12日~9月16日に、全国の公立学校の教職員(臨時的任用や会計年度任用、再任用なども含む)を対象にインターネットで実施。1学期の通常の1週間の在校等時間と自宅への持ち帰り仕事などを尋ね、1万1844人の回答を得た。

 平日の休憩時間を除いた在校等時間を見ると、1日4時間以上の時間外労働に相当する12時間以上の勤務をしている人は15.3%で、23年に行った前回調査の31.3%と比べて半減した。校種別に見ると、12時間以上の在校等時間になっているのは中学校で25.2%、小学校で13.9%で、高校(5.7%)や特別支援学校(3.7%)と比べて突出している。

 平均在校等時間は10時間23分となり、月20日で換算すると、給特法で定められた月45時間の上限を依然として上回っていた。

 自宅への持ち帰り仕事に着目すると、勤務日に自宅で何かしらの仕事をしている人は62.8%を占めており、調査開始以降、6割台で推移している。自宅での仕事時間の平均は43分だった。

 週休日についても、前回調査より5.5ポイント減ったものの、なお半数近い45.4%の人が出勤しており、特に中学校の教員(77.8%)や運動部顧問(83.9%)が高かった。さらに、61.8%の人が週休日も自宅で仕事をしていた。

【表】授業時数の現状と望ましい授業時数の平均値の差
【表】授業時数の現状と望ましい授業時数の平均値の差

 1週間の持ち授業時数の平均を校種別で見ると、▽小学校 23.44コマ▽中学校 18.00コマ▽高校 15.75コマ▽特別支援学校 20.30コマ――で、回答者が望ましいと思う1週間の持ち授業時数の平均と比べると、現状よりも3.45コマの削減が必要となる(=表)。

 授業準備にかけている時間は1週間当たり平均で5時間34分で、そのうち自宅で行っている時間は1時間40分を占めた。希望する授業準備時間は1週間で平均6時間32分だった。

 

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