小学生が600万人割れで過去最少に 学校基本調査を公表

小学生が600万人割れで過去最少に 学校基本調査を公表
IStock.com/Milatas
【協賛企画】
広 告

 2024年度の小学校の児童数は594万1733人(前年比10万7952人減)で、600万人を割り込み過去最少となったことが12月18日、文部科学省が公表した学校基本調査(確定値)で明らかになった。中学校の生徒数も314万1132人(同3万6376人減)で過去最少を更新。小学校では児童数がピークを迎えた1958年の1349万2087人からほぼ半減、中学校でも過去最高だった1962年の732万8344人の半数以下にまで落ち込んだ。「異次元」と呼ばれる少子化の深刻さが、改めて浮き彫りになった。

 その他の校種別在学者数を見ると、▽幼稚園75万7968人(同8万3856人減)▽高校290万6921人(同1万1580人減)――と、少子化のあおりを真正面から受けた結果に。一方、▽特別支援学校15万5140人(同3778人増)▽幼保連携型こども園85万8250人(同1万4970人増)▽義務教育学校7万9811人(同3766人増)――で、いずれも過去最多を更新した。

 文科省の担当者は「特別支援学校での増加は情報発信などの取り組みが奏功し、就学相談に早期に結び付いた結果とみている。幼稚園で園児の数が大きく減る一方、幼保連携型こども園で増加した理由については、こども園の制度ができたことで幼稚園からシフトしたものと考えられる」と述べている。

 大学進学率(学部)は59.1%(前年比1.4ポイント増)で過去最多。男女別に見ると、男性61.9%(同1.2ポイント増)、女性56.2%(同1.7ポイント増)だった。女性の大学進学率は14年の47.0%から10ポイント近く伸びた一方、男性とは6ポイント近い開きがある。女性の進学を巡っては大都市圏とそれ以外の地域での格差も指摘されるなど、依然課題が多い。

 また、学校現場でも女性比率は上昇している。教員に占める女性の割合は小学校(62.6%、同増減なし)を除き、過去最多を更新。中学校で44.8%(同0.2ポイント増)、高校で33.8%(同0.4ポイント増)、大学で27.8%(同0.6ポイント増)といずれも微増した。園長や校長、教頭といった管理職に占める女性の割合は34.7%(同1.1ポイント増)だった。

 文科省の担当者は「働き方改革や女性登用の取り組みの充実を一層図っていく」と強調した。

広 告
広 告