大学入学共通テストが1月18、19日に、全国で一斉に実施される。志願者数は49万5171人で、7年ぶりに前年を上回った。今回は新学習指導要領に対応するため「情報」が教科に加わるなど、教科・科目が大きく再編された。このため新課程科目と旧課程科目のマークなど、解答用紙の誤記には特に注意が必要で、大学入試センターは、志願者向けにまとめた「試験当日の注意点」などをよく確認して臨んでほしいと呼び掛けている。
共通テストの試験は、初日は地理歴史・公民と国語、外国語、2日目は理科と数学、情報の試験が行われる。大学入試センターによると、志願者の内訳は、現役生が42万5968人(全体の86.0%)、浪人生など既卒者が6万4974人(同13.1%)、高卒認定者等が3376人(同0.7%)など。志願者数は昨年を3257人(0.7%)上回った。
今回の共通テストは、新学習指導要領に対応して新教科「情報」が加わるなど、6教科30科目から7教科21科目に大きく再編され、一部の試験時間なども変更された。主な変更点では、「情報」はプログラミングなども盛り込んだ「情報Ⅰ」が科目として設けられた。ただし経過措置として、既卒者は旧課程の「旧情報」を選ぶことができる。
「国語」は近代以降の文章に大問を一つ追加し、試験時間が10分増えて90分となる。「地理歴史・公民」は「歴史総合」の新設などで6科目に再編され、最大2科目を受験できるが、選択できない組み合わせがあるので注意が必要だ。
同センターは、今回は大きな変更点があることから、志願者に向けて「試験当日の注意点」などを動画やスライドにまとめてホームページで公開している。例えば新教育課程履修者が誤って旧課程科目をマークしてしまうと、0点として取り扱われるなど、特に解答用紙の誤記には注意が必要としている。
また、「数学①」「数学②」「情報」については、新課程科目と旧課程科目が同じ問題冊子に編集されているため、解答する科目を間違えないように、各科目の掲載ページをよく確認することなども求めている。
18日からの本試験は全国651会場で行われ、病気などやむを得ない事情で受験できなかった志願者への追試験は、1週間後の1月25、26日に行われる。同センターは、インフルエンザの症状などがある場合、追試験を申請することも呼び掛けている。