トランプ米大統領 「トランス女性を学校スポーツから排除」と宣言

トランプ米大統領 「トランス女性を学校スポーツから排除」と宣言
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 第47代米大統領に就任した共和党のドナルド・トランプ氏は1月20日(日本時間21日未明)、就任式の演説で「本日から連邦政府が認める性別は男性と女性だけ」と宣言、性別変更を認めないとする大統領令に署名した。また同月19日の大規模集会では、出生時と異なる性別で生きるトランスジェンダーの女性について、学校での「女子スポーツから排除する」と主張。トランプ氏は学校スポーツにトランスジェンダー女性の選手が参加することを禁じる公約を掲げ、これに沿った法案が同月14日に米下院で可決していた。

 すでに米国では、学校などで性的少数者の権利を制限する「反LGBT法」の成立が相次いでいる。2022年3月に南部フロリダ州で「小学校での性的指向や性自認に関する話し合いを禁止」する州法が成立したのを皮切りに、同様の動きが全米に拡大。「未成年のトランスジェンダーへのホルモン療法禁止」「学校施設等で出生証明書と同じ性別のトイレを使用する規定」が法制化されたほか、公立学校や図書館でLGBTQをテーマにした本を撤去する動きもある。

 日本でも23年に成立したLGBT理解増進法を巡って、トランスジェンダーへの差別をあおる言説やバッシングがインターネット上で激化。これを受け24年3月、岸田文雄首相(当時)は国会答弁で「トランスジェンダーの方々に対する誤解に基づく誹謗(ひぼう)中傷など、性的指向や性自認を理由とする不当な差別は許されないものであり、自己の性自認を否定されるようなこともあってはならない」と述べていた。

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