夏季の登下校中の熱中症対策として、兵庫県加西市は7月1日から9月22日の間、遠くから登校する小学生を対象にスクールバスなどを運行する。酷暑が厳しくなる中で登下校中の熱中症対策としてさまざまな工夫が各地で行われているが、スクールバスを運行するケースは珍しい。
市教委によると、市内に11校ある小学校のうち8校で、集団登校の集合場所を基準に小学校から3キロ以上離れている児童108人を対象に、土日や夏休み期間を除く7月1日から9月22日の間にスクールバスやタクシーで送迎を行う。スクールバスなどが運行されるのは夏休み中に登校日を設けている小学校では計30日、設けていない小学校では計29日となる。
この事業費に市では1280万円を見込んでおり、タクシー2台、ジャンボタクシー1台、マイクロバス3台、大型バス1台などを民間に委託して運行する。市教委では、学童保育を利用する児童の対応といった要望を聞きながら、運行計画を検討している。
同市では現在、小中学校の再編を進めており、統合によって通学区域が拡大する学校では、市でスクールバスの運行を予定している。来年度以降は、このスクールバスも活用するなどして、遠距離通学する小学生の夏季のスクールバス運行を継続することになるという。