栄養教諭が食育の授業体験会 文科省では初の試み

栄養教諭が食育の授業体験会 文科省では初の試み
模擬授業で食生活の大切さを説明する北出教諭
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 給食への関心を高める「全国学校給食週間」の一環で、文科省は1月29日、栄養教諭による食育の授業体験会を開催した。石川県七尾市立七尾東部中学校の北出宏予教諭が、中学3年生の保健体育の授業を想定し、成長や健康のためにバランスの取れた規則正しい食生活の大切さを学ぶ模擬授業を行った。

 栄養教諭による授業体験会の開催は、文科省としては初めての試みで、食育に関心を寄せる教育関係者ら40人が参加し、中学生になりきって北出教諭の授業を受けた。

 参加者は最初に、食生活アンケートを記入。普段の食事量や栄養バランスなどを振り返った。北出教諭はさまざまな資料や模型などを使いながら、保健体育で取り上げることになっている骨粗しょう症と糖尿病について解説。それらを予防するために、どんな食生活が欠かせないかを考えさせた。

 また2人一組で、それぞれが異なる資料を読み込み、書かれている内容について1分間で教え合ったり、給食残量調査の結果を提示して意識させたりするなど、アクティブ・ラーニングの要素も取り入れて授業を行った。

 北出教諭は「保健体育や家庭科の中で、ティーム・ティーチングで年に何回か授業をしている。授業の後は給食の残量が減少するなど、生徒の食事への意識は確実に高まる。普段から、食生活アンケートの結果を保護者にも見てもらったり、給食の献立の狙いを職員室で説明したりして、家庭や担任と意識の共有を図っている」と話した。

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