子どもの権利擁護WTが取りまとめ 意見表明の支援に専門職

虐待による一時保護をする場合などで、子供の意見を聞く仕組みの創設を検討していた厚労省の「子どもの権利擁護に関するワーキングチーム(WT)」はこのほど、第11回会合をオンラインで開き、WTとしての取りまとめ案を大筋で了承した。社会的養護の措置決定や日常生活などで、子供の意見を十分に聞く機会を設けることや、子供の意見表明を支援するための専門職の配置を求めた。

子どもの権利擁護の仕組みに関する全体イメージ

2019年に子供への体罰防止の明記などを盛り込んで成立した改正児童福祉法の附則では、子供の意見を聞く機会の確保や、子供の意見表明支援・権利擁護の仕組みが検討事項とされていた。これを受けて同年12月に設置されたWTでは、社会的養護を経験した当事者や子供の権利擁護に取り組む民間団体、自治体などからヒアリングを行い、子どもの権利擁護の在り方について検討した。

取りまとめ案では、児童相談所などが子供に影響を及ぼす重要な意思決定を行う場合や日常生活の場面で、子供が意見を表明できる手続きを整備し、行政の決定や支援策を決める上で子供の参画を保障する必要があると強調。

子供の中には、大人への不信から、意見を表明することに抵抗感を抱いているケースや、年齢や障害によって自分の意見を表明することが困難なケースもあるとして、こうした子供の意見表明を支援・代弁し、児童相談所や行政機関に見直しや改善を働き掛ける独立した専門職としての「意見表明支援員」の配置を求めた。

また、都道府県が子供家庭福祉に関する制度・政策を検討する際は、社会的養護のもとで暮らす子供や経験者を都道府県の諮問機関の委員に任命したり、会議で意見を聴取したりするなどして、子供や経験者の視点を制度・政策に反映させる仕組みを設けることも提言した。

取りまとめは、社会保障審議会児童部会の社会的養育専門委員会でも報告・議論され、厚労省ではそれらも踏まえ、児童福祉法の改正などを検討する方針。

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