全校生徒でオンラインミーティング 1人1台端末を活用し生徒会

全校生徒でオンラインミーティング 1人1台端末を活用し生徒会
全クラスをグーグル・ミートでつないでオンラインミーティングが行われた
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 1人1台端末の活用が進む中、大阪府泉佐野市立新池中学校(杉本英雄校長、生徒494人)はこのほど、3年生が卒業したタイミングで、1、2年生の生徒会が中心となり、グーグル・ミートやジャムボードを活用した「第4回学校まるごとオンラインミーティング」を実施した。生徒会を中心に進んでいる髪型の校則改善に関する報告や、4月から新1年生を迎えるにあたって、在校生が改めて同校の魅力について考え、それを継承していくための話し合いが行われた。

 同校では2020年11月に1人1台のクロームブックが配備された。それから間もなく、生徒会が先行する形で活用をスタートさせ、「前例にとらわれない、生徒が創造する日本一の取り組み」を目指して活動してきたという。昨年度はリクルートと協働したプロジェクトなども行った。

 この日の「学校まるごとオンラインミーティング」は、各クラスをグーグル・ミートでつないだ。冒頭、生徒会から今年度の取り組みについて報告があり、校則の改善について説明があった。現状ではツーブロックや奇抜な髪型は校則で禁止されているが、そうした基準が今の時代に合わないとの理由で、生徒らは校則改善に向けて議論を重ねてきた。

 現在、生徒会が学校側に提案している髪型は、ツーブロック、お団子、ハーフアップ、三つ編み。例えば、ハーフアップについては、「一つに結べない長さでも、ハーフアップにすることで顔周りに落ちてくる髪をまとめることができ、学びに向かいやすくなる」といった根拠を述べた。

 また、こうした校則の改善はジェンダーレスを目指し、男女で基準を統一するという。生徒会は「これまでアンケートなどで目を通しきれないほどの意見が集まっている。皆さんからの意見を基に、今後も『学びに向かう』という軸に沿って、校則改善を進めていくことをよく理解してほしい」と強調した。

 続いて、4月から新1年生を迎えるにあたって、同校の魅力を継承していくために、「新池中学校とはどんな学校か?」を考えていった。生徒会は「学校全体で共通認識をもって進めていくための重要な取り組みだ。新1年生に、どのようにこの学校の良さを伝えていくか。また、今後、新池中学校をより良くするために必要なことを考えていこう」と呼び掛けた。

 その後は各クラスでグループになって、ジャムボードに書き込みながら議論し、クラス全体の意見を発表用のグーグル・スライドにまとめていった。

 各クラスからは、「先生と生徒の距離が近い」「一人一人が自分の意見を持っている」「生徒が主体的に行動している」「時代に合った校則にしようとしている」「オンライン生徒会など、新しいことに挑戦している」「クロームブックを使った授業が多く、生徒が主体になっている」「生徒と教師が協力できる最先端の楽しい学校」といった、生徒自身が感じている同校の魅力が次々と発表された。

 生徒会ではこれらの意見をまとめ、新年度スタート後は新1年生を含めた全校生徒に想いを共有するという。

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