子供の意見を国の施策に反映させる仕組み作り 検討委が初会合

 こども家庭庁設立に伴い、子供の意見を国の施策に反映させるためのプロセス作りに向けた「こども政策決定過程におけるこどもの意見反映プロセスの在り方に関する検討委員会」の初会合が8月3日、オンラインを交えて開かれた。冒頭、野田聖子こども政策担当相は「こども基本法で子供の意見の尊重は基本理念として掲げられ、国や地方公共団体に子供の意見の反映に係る措置を講じることが義務付けられたが、国内では子供・若者から意見を聞く手法や仕組みが十分に検討されてきたとはいえない。委員の皆さんには、多様な子供・若者が意見を言いやすい環境作り、国の政策に反映する取り組みについて議論いただきたい」とあいさつした。

野田担当相(中央左)が出席して開かれた「こどもの意見反映プロセスの在り方に関する検討委員会」

 こども基本法においては第3条に示された基本理念で、「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、自己に直接関係する全ての事項に関して意見を表明する機会及び多様な社会的活動に参画する機会が確保されること」「全てのこどもについて、その年齢及び発達の程度に応じて、その意見が尊重され、その最善の利益が優先して考慮されること」として、子供・若者の意見表明権が保障され、意見が尊重されることが明示されている。

 このため、内閣官房こども家庭庁設立準備室では、子供・若者の意見を国の施策の反映させるプロセスの在り方についての調査研究に着手。同検討委を設置するとともに、今後「国内先進事例や諸外国の取り組み事例の収集・分析」「有識者ヒアリング」「モデル事業の実施・分析」などを通じて、子供の意見聴取とその反映、参画の手法について課題を整理。さらに、子供・若者の視点に立った政策立案に向けて意見表明しやすい環境を構築するため、こども家庭庁に対する提案の取りまとめをする予定としている。

 事務局によると、この日の会合では、出席委員から「子供の意見表明に関しては、国レベルでの仕組みがないので、その仕組み作りをしっかりやらないといけない。その際には、子供の権利としての意見表明であるということが大事だ」「子供・若者の意見表明、参画に関してしっかり計画を作って進めていくべきだ」「声を上げられる子供だけではなくて、声を上げられない子供たちの声も丁寧にしっかりと聞くためには、協力的な大人がいる必要がある」「一つの取り組みや一つの事業で子供の意見を聞いたというのではなく、いろいろな手法や場で幅広く子供の意見を聞くことが重要」「大人が意見を聞きたいときに子供や若者の意見を聞くというだけでなく、子供や若者が意見を言いたい時に言えるような場が必要だ。そういう子供や若者が意見を言えるよう支援するということも大事ではないか」などの意見が出された。

 同検討委は今年度内に5回程度の会合を開き、こども家庭庁に対する提案書をまとめる方針。

 委員は次の通り。▽安部芳絵工学院大学教育推進機構准教授▽菊池真梨香(一社)Masterpiece 代表理事▽古賀正義中央大学文学部教授(座長)▽土肥潤也NPO法人わかもののまち事務局長▽能條桃子(一社)NO YOUTH NO JAPAN代表理事▽林大介浦和大学社会学部准教授▽紅谷浩之医療法人社団オレンジ理事長

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