前回もお伝えしたように、避難先での不自由な生活が長引くと、子どもたちにさまざまな負の影響が現れます。災害という緊急事態において子どもたちに必要なことは、親や周りの人たちとのつながりや心の通い合い、遊ぶこと、学ぶことなど、子どもたちの「日常」をできるだけ早く取り戻すことです。
災害時、日本の子どもたちはどのような状況にあるでしょうか。恐ろしい体験をし、住み慣れた家や地域から、避難所などに一時的にまたは長期にわたり避難しなければならない子どもたちもいるでしょう。学校や幼稚園・保育園なども数日から数週間にわたり休校や休園になり、部活動や習い事、友達との遊びなどもしばらくの間は我慢しなければならなくなります。
日本では、「災害被災者」というと高齢の方々や障害のある方々を思い浮かべる方が多いかと思います。しかし、世界の災害では、被災人口の約半分を子ども(18歳未満)が占めています。
これから10回の連載で、災害と子どもの安全保障について書かせていただきます。読者の皆さんは、教育に携わる方々が多いと思いますので、災害時、子どもたちがどのような状況に置かれるのか、おそらくイメージをお持ちになることができるかと思います。未曽有の被害をもたらした2011年3月の東日本大震災。
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