子供たちの悩みを受け付ける適切な相談先を紹介しようと内閣府が開設したHPの「チャットボット」を、今年8月下旬からこれまでに延べ42万人の子供たちが利用したことが分かった。チャットボットは問い合わせに自動的に対応したり、訪問者に語り掛けたりするコミュニケーションツール。
内閣府が8月17日に「18歳以下のみなさんへ」と題したHPを開設し、文科省から都道府県教委などを通して全国の学校現場に利用を呼び掛けた。HPでは、悩みを抱える児童生徒たちに、1人で悩まずにまずは家族や教員、友達、スクールカウンセラーなどの専門家に相談することを勧め、話しづらいときはたくさんの相談員が待つ相談窓口を案内するチャットボットの活用を促している。
チャットボットでは、悩みの原因が「学校のこと」か「友人のこと」かを区分し、「嫌なことをされる」「友達ができない」などと内容を聞いた上で、相談方法についてSNSか電話を選択してもらい、具体的な相談窓口の電話番号や受付時間などを案内する。さらに不安や悩みを抱えたときの向き合い方をアドバイスする、東京都が作成した動画も紹介している。
内閣府孤独・孤立対策担当室によると、全国の市町村や学校のHPなどでチャットボットが紹介されたことから利用が広がり、利用者は8月末だけで延べ3万人に、10月28日までのまとめで延べ42万人に上った。最も多いのは中学生で、次いで高校生、小学生高学年の順に利用が目立つという。
同室は「やさしい表現を用いるなど、より活用してもらうための更新を重ねたい」と話している。
HP「18歳以下のみなさんへ」はこちら。