小論文の試験時間を誤記載 福島県の教採、全員を満点に

小論文の試験時間を誤記載 福島県の教採、全員を満点に
iStock.com/kazuma seki
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 福島県教育委員会は9月26日、同17日に実施した特別支援学校教諭の2023年度教員採用試験の2次試験で、小論文の問題用紙に試験時間の誤記載があったまま、試験を行っていたと発表した。試験中に訂正の周知が徹底されていなかったため、県教委ではこの試験を受けた受験生の小論文を満点とする方針。

 県教委によると、本来は50分としなければならない試験時間を、問題用紙には75分と記載。この試験は114人が受験し、3教室に分かれて受けていた。試験開始前には、試験官から口頭による説明と黒板への掲示で正しい試験時間を示していた。

 試験中に2つの教室で受験生が誤記載を指摘したが、試験終了間際であったため、もう1つの教室には誤記載があったことが周知されなかった。その後、受験生の一部から「掲示をよく見ていなかった」「75分のつもりで進めていた」という意見があり、検討した結果、県教委は特別支援学校教諭の受験生全員の小論文を満点とし、1次試験や面接の結果も踏まえて採用予定者数の50人程度を総合的に選抜すると決めた。

 試験時間の誤記載が生じた背景について、県教委の担当者は「視覚障害のある受験者に対する合理的配慮として、試験時間を75分としていたが、その問題用紙が誤って全員の受験生に配布されてしまった」と説明している。

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