修学旅行中のバスが衝突事故 直前に運転手が意識失う?

修学旅行中のバスが衝突事故 直前に運転手が意識失う?
iStock.com/mladn61
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 奈良県斑鳩町で9月28日、修学旅行中の小学6年生らを乗せたバスが対向車線を走る車5台と正面衝突する事故が起きた。バスの運転手や追突した乗用車の運転手らが重軽傷を負ったものの、児童や教員にけがはなかった。ドライブレコーダーでは、事故が起きる直前に運転手が意識を失ったような様子が記録されているという。

 同町を管轄する奈良県警西和署によると、事故は同日10時12分ごろ、同町興留の県道で、愛知県豊田市立青木小学校の6年生約30人と教員らを乗せたバスが対向車線にはみ出し、乗用車4台と軽乗用車1台に次々と正面衝突した。バスを運転していた運転手が骨折の重症、乗用車の運転手ら4人が打撲などの軽傷を負ったが、バスに乗っていた児童や教員らにけがはなかった。バスに装着されているドライブレコーダーには、事故の直前に男性が意識を失ったような様子が記録されていた。

 バスを運行していた名鉄観光バスは事故を受け、「事故の詳細につきましては現在調査中ですが、原因究明のうえ再発防止に努めてまいります」とのコメントを発表。同社によると、運転手は出発前の運行管理者との対面の点呼で問題はなく、春に受けた健康診断の結果でも、特に異常はなかったという。

 同小6年生の児童は同日朝に4台のバスで、1泊2日の奈良・京都方面の修学旅行に出発。事故は見学先の法隆寺に到着する間際に起きた。事故が起きたバスに乗っていた児童らは、別のバスに分乗し、翌日も新しいバスが手配され、修学旅行は継続された。

 豊田市教委の担当者は「バスの車内ではシートベルトの着用を徹底していたが、子どもたちにけががなくて本当に良かった。2日目の朝の時点で、心身の不調を訴える子どもは出ていないと報告を受けている。ただ、今は修学旅行で楽しい気持ちが強いということもあるので、帰ってきた後も心身のケアについては注意深く対応していきたい」と話す。

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