子どもたちへの募金をためながら、クリスマスを迎えよう――。東京都中野区にある国際NGOのワールド・ビジョン・ジャパン(WVJ)のオフィスに、実践学園中学・高等学校リベラルアーツ&サイエンス(LA&S)コースの中学1年生の生徒らがこのほど訪れ、世界の貧困や飢餓の問題を学んだり、WVJが毎年行っているクリスマス募金箱の発送作業を手伝ったりする活動を行った。生徒らが封筒に詰めたアドベントカレンダー式のクリスマス募金箱は、申し込みのあった人に送られ、たまったお金をWVJに振り込むことで、アフリカの子どもたちの食糧支援に使われる。
このクリスマス募金箱は、12月1~24日の間、1日一つずつ窓を開けて、そこからお金を入れていく仕組みで、アーティストで自閉症のある輪島貫太さんがイラストを手掛けている。WVJではここ数年、都内の中学校や高校の生徒らに、この募金箱の発送作業をボランティアで手伝ってもらっている。
同校LA&Sコースでは、英語以外の教科も英語で教えるなど、英語教育や国際理解教育に力を入れており、中学2年生から行く海外研修を前にモチベーションを高めてもらえたらと、「総合的な学習の時間」の一環で、今年初めて発送作業のボランティア活動に参加することにした。
この日、生徒らはWVJのオフィスを見学したり、世界の飢餓や貧困の問題を学んだりした後、クリスマス募金箱や付録のパンフレットなどをまとめて、封筒に入れていく作業に従事。役割を分担しながら、1時間ほどで約220セットを用意した。
活動に参加した中河陽悠空(ひゅうあ)さんは「もともと国際的な活動には興味があったけれど、世界の貧困や飢餓の問題について話を聞いたり、ボランティア作業をしたりできてよかった。募金箱が、こうした問題に興味があり、募金をしたいと考えてくれる人に渡ってくれたらうれしい。世界でも日本でも、貧困や飢餓で苦しんでいる人を助けられるように、自分にできることをやっていきたいと思った」と感想を話していた。
クリスマス募金箱の申し込みはWVJのウェブページで受け付けている。