給食時の会話、適切な対策行えば「可能」 文科省が事務連絡

給食時の会話、適切な対策行えば「可能」 文科省が事務連絡
iStock.com/Milatas
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 新型コロナウイルスに対する国の基本的対処方針が変更されたことを受け、文科省は11月29日、各自治体の教育委員会などに対し、事務連絡を発出。給食時の会話を控える「黙食」について、必ずすることを求めていないと改めて示した上で、適切な換気や座席配置の工夫などをすることで、会話も可能と明記した。

 11月25日に変更された国の基本的対処方針では、「国民に対し、基本的な感染対策を徹底することに加え、飲食はなるべく少人数で黙食を基本とし、会話をする際にはマスクの着用を徹底すること(中略)等を促す」という記述が削除された。

 文科省は以前から、学校現場に黙食を求めたことはなく、同省が作成する衛生管理マニュアルには「会食にあたっては、飛沫を飛ばさないよう、例えば、机を向かい合わせにしない、大声での会話を控えるなどの対応が必要」という表現にとどめている。

 文科省の初等中等教育局健康教育・食育課は「黙食そのものは否定しない」とした上で、「文科省の指示だから黙食しているというケースもあった。文科省として必ずしもやらなくていいというのを、改めて示した」と説明した。

 今回の事務連絡ではさらに、座席配置の工夫や適切な換気などの措置を講じることを条件に、「給食の時間において、児童生徒等の間で会話を行うことも可能」と記した。文科省は「最大のポイントは飛沫(ひまつ)を飛ばさないということ」(初等中等教育局健康教育・食育課)と強調。その上で、感染状況を踏まえながら、地域の実情に応じた取り組みを行うよう求めた。

 マスクに関しても、児童生徒の心情などに適切な配慮を行った上で、各学校でマスクを外す場面を設定する、マスクの着用が不要な場面では積極的に外すよう促すといったことを通じて、活動場所や場面に応じたメリハリのある着用を引き続き求めた。

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